営業マンにとってスーツは「戦闘服」です。第一印象で信頼感を与え、商談を成功に導くためのスーツ選びのポイントを徹底解説します。
スーツの色選び
基本の3色
ネイビー(紺)
- 最もおすすめ:知的で誠実な印象
- 幅広い業界・年齢層に対応
- 初対面の商談に最適
- 濃紺(ダークネイビー)が特に信頼感を与える
チャコールグレー(濃いグレー)
- 2着目におすすめ:落ち着いた大人の印象
- フォーマルからビジネスまで万能
- ネイビーとの使い分けで印象を変えられる
ダークグレー(ミディアムグレー)
- やや明るめのグレー
- 柔らかく親しみやすい印象
- 既存顧客との商談に適している
避けるべき色
❌ ライトグレー:軽薄な印象を与える ❌ ブラック:就職活動や冠婚葬祭のイメージが強い(夜の会食は可) ❌ ブラウン:カジュアルすぎる ❌ 明るい色:ビジネスシーンに不適切
柄の選び方
無地(プレーン)
特徴
- 最もフォーマルで格式高い
- 冠婚葬祭やフォーマルな商談に最適
- シャツやネクタイで変化をつけやすい
おすすめシーン
- 初回訪問、役員クラスへの商談
- 金融・法律関係など堅い業界
シャドーストライプ
特徴
- 無地に見えるが、光の当たり方で薄くストライプが見える
- 控えめで上品な印象
- 営業マンに最もおすすめの柄
おすすめシーン
- あらゆる商談に対応可能
- 1着目のスーツとして最適
ピンストライプ
特徴
- 細かい点線状のストライプ
- 知的でスマートな印象
- シャドーストライプより少しカジュアル
おすすめシーン
- 既存顧客との商談
- クリエイティブ系の業界
チョークストライプ
特徴
- 太めで明確なストライプ
- 力強い印象だが、やや主張が強い
- 金融業界では定番
注意点
- 初対面には不向き
- 業界によっては避けた方が無難
ウィンドウペーン(格子柄)
特徴
- 窓枠のような格子模様
- カジュアルな印象
営業では避けるべき理由
- フォーマル度が低い
- 重要な商談には不適切
生地の選び方
季節別の生地
春夏用(4月〜9月)
- 薄手で通気性の良い生地
- 目付け:200〜260g
- 素材:ウール、モヘア混、ウール&ポリエステル
秋冬用(10月〜3月)
- 厚手で保温性のある生地
- 目付け:280〜330g
- 素材:ウール、フランネル
オールシーズン
- 目付け:260〜280g
- 年間を通して着用可能
- コストパフォーマンスが高い
生地のグレード
Super表記について
- Super100’s、Super120’s などの数字
- 数字が大きいほど細い糸を使用(光沢・柔らかさが増す)
- 営業マンにはSuper100’s〜120’sが実用的
- 高すぎると摩耗しやすく、営業活動に不向き
生地の質感
避けるべき生地
- テカテカと光沢が強すぎる生地
- あまりに薄すぎる生地(透ける可能性)
- シワになりやすい生地
ディテールのデザイン
ジャケットのボタン
2つボタン(推奨)
- 現代の主流デザイン
- すっきりとしたVゾーンで洗練された印象
- 上のボタンだけ留める(下は開ける)
3つボタン
- クラシックな印象
- やや古風に見える可能性
- 真ん中のボタンだけ留める、または上2つを留める
段返り3つボタン
- 3つボタンだが、一番上のボタンはラペルに隠れる
- 2つボタンに近い印象
- 真ん中のボタンだけ留める
ラペル(襟)のデザイン
ノッチドラペル(標準)
- 最も一般的なデザイン
- ビジネススーツの定番
- 営業マンはこれ一択
ピークドラペル
- 上向きに尖ったデザイン
- フォーマルで華やか
- ダブルスーツやタキシードに多い
- ビジネスではやや派手
ベント(背中の切れ込み)
センターベント(推奨)
- 背中中央に1本の切れ込み
- 最も一般的で動きやすい
- 営業活動に最適
サイドベンツ
- 両脇に2本の切れ込み
- 英国調でクラシックな印象
- ポケットに手を入れやすい
ノーベント
- 切れ込みなし
- 最もフォーマル
- 座るとシワになりやすく、営業には不向き
ポケットのデザイン
フラップポケット(推奨)
- フタ付きのポケット
- ビジネススーツの定番
- 実用的で営業向き
パッチポケット
- 外付けのポケット
- カジュアルな印象
- ビジネスには不適切
チェンジポケット
- 右側に小さな補助ポケット
- 英国調でややカジュアル
- 営業では避けた方が無難
シルエットの選び方
体型に合ったサイズ感
肩幅
- 肩の骨の端にジャケットの肩線が来る
- 大きすぎても小さすぎてもNG
- 最も重要なポイント
着丈
- お尻が半分隠れる程度
- 手を下ろした時、親指の第二関節あたり
- 短すぎるとカジュアル、長すぎると野暮ったい
袖丈
- シャツが1〜1.5cm見える長さ
- 手首の骨(くるぶし)あたり
ウエスト
- ジャケットのボタンを留めて、握りこぶし1つ分の余裕
- ピッタリすぎるとシワが出る
- ゆるすぎるとだらしない
パンツ丈
- ノークッション〜ハーフクッション
- 靴の甲に軽く触れる程度
- ダブつきすぎない
現代的なシルエット
スリムフィット
- 細身でシャープな印象
- 体型が良い人に似合う
- ただし、細すぎは避ける
レギュラーフィット
- 標準的なゆとり
- 万人に対応
- 営業マンに最もおすすめ
クラシックフィット
- ゆったりとしたシルエット
- 体格の良い人向き
- やや古風な印象
シングルとダブル
シングルスーツ(推奨)
特徴
- フロントボタンが1列
- 現代のビジネススーツの主流
- すっきりとした印象
営業マンに最適な理由
- 幅広いシーンに対応
- 相手に威圧感を与えない
- 動きやすい
ダブルスーツ
特徴
- フロントボタンが2列
- 重厚で格式高い印象
- ボタンは常に留める
営業での注意点
- やや威圧的に見える可能性
- 若手には不向き
- 金融・不動産など特定業界向き
営業スタイル別おすすめスーツ
新規開拓営業
優先すべき要素
- 信頼感・誠実さを最優先
- 色:ダークネイビー
- 柄:無地またはシャドーストライプ
- シルエット:レギュラーフィット
ルート営業(既存顧客)
優先すべき要素
- 親しみやすさと安心感
- 色:ネイビー、ミディアムグレー
- 柄:ピンストライプも可
- シルエット:少しゆとりのあるフィット
法人営業(役員クラス)
優先すべき要素
- 格式と品格
- 色:ダークネイビー、チャコールグレー
- 柄:無地
- シルエット:レギュラーフィット
NGなスーツデザイン
❌ 光沢が強すぎる生地:安っぽく見える ❌ 派手なストライプ:主張が強すぎる ❌ 明るいグレーや茶色:カジュアルすぎる ❌ 細身すぎるシルエット:動きづらく、品がない ❌ ゆるすぎるサイズ:だらしない印象 ❌ 柄物の裏地:チラ見えした時に悪印象 ❌ 3ピース:格式高すぎて相手に気を遣わせる
スーツ購入時のまとめリスト
最初の1着
- 色:ダークネイビー
- 柄:無地またはシャドーストライプ
- シルエット:レギュラーフィット
- ボタン:2つボタン
- ラペル:ノッチドラペル
- ベント:センターベント
- 予算:5万円〜10万円
2着目
- 色:チャコールグレー
- 柄:シャドーストライプまたはピンストライプ
- その他は1着目と同じ基準
3着目以降
- ミディアムグレー
- 違う生地感(フランネルなど)
- 季節に合わせた生地
スーツの手入れと寿命
日常のケア
着用後
- ブラッシングで埃を落とす
- ハンガーにかけて陰干し(最低1日休ませる)
- ポケットの中身を全て出す
クリーニング
- ワンシーズンに1〜2回程度
- 頻繁なクリーニングは生地を傷める
- 汗をかいたら早めに
買い替えのタイミング
以下のサインが出たら買い替え
- テカリが目立つ(特に座面、肘、膝)
- 生地が薄くなった
- ボタンホールがほつれた
- シルエットが崩れた
- 体型が変わった
スーツの寿命
- 適切なケアで3〜5年
- ローテーション(3着以上)で長持ち
まとめ
営業マンのスーツ選びは「相手に不快感を与えない」ことが大前提です。自己表現よりも、信頼感と誠実さを優先しましょう。
鉄則
- 色はネイビーかグレーの濃い色
- 柄は無地かシャドーストライプ
- サイズは体に合ったジャストフィット
- 清潔感を保つ日々のケア
- 最低3着をローテーション
この基本を押さえれば、どんな商談でも自信を持って臨めます。スーツは営業マンの武器です。投資を惜しまず、自分に合った一着を見つけましょう。一度気にいったスーツができるとスーツばかり欲しくなってしまったりもして、お金をかけ過ぎてしまうのも本末転倒です。今自身が必要なスーツは何か、予算、数等、しっかりと自身で把握した上でスーツを購入し営業活動等に力を入れていきましょう!
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