一度は語りたくなるスーツのうんちく大全
「ネクタイの長さはなぜあの位置?」
「イタリア製とイギリス製、何が違うの?」
「スーツに“肘のシワ”が入ると一人前!?」
――そんな話、ちょっと気になりませんか?
この記事では、スーツの深すぎる世界をちょっと面白く、でもちゃんと役立つ知識として紹介します。読み終わった頃には、次の飲み会で披露したくなる“スーツうんちく王”になっているかも?
スーツの起源は「軍服」だった
まずは歴史から。
現代のスーツの原型は、17世紀のイギリス王チャールズ2世によって定められた「宮廷服」が起源。その後、19世紀のロンドンにて、乗馬用の「ラウンジスーツ」が登場。これが今のビジネススーツの祖先です。
ちなみに「スリーピーススーツ(3ピース)」の“ベスト”は、もともとお腹を冷やさないための防寒具!
スーツって、意外と実用的な発明だったんです。
「英国vsイタリア」スタイル対決
スーツ界の“二大派閥”といえば、ブリティッシュスタイルとイタリアンスタイル。
- 英国式:重厚・構築的・肩パッドしっかり
- 伊式:軽快・ナチュラル・ノーパッドor軽め
ロンドンのサヴィル・ロウでは、体型を矯正するように作るのが伝統。一方、ナポリでは“スーツは第二の皮膚”という思想から、着心地を最重視。
実際に袖を通せば、その違いは明らか。出張なら英国、デートならイタリア、そんな使い分けもアリです。
実は「ボタンの数」にも意味がある
スーツのボタン、1つ・2つ・3つと種類がありますよね。
実はこれ、単なるデザインではなく、時代性やTPOも反映しています。
- 1ボタン:モード感・フォーマル寄り(夜のパーティ向け)
- 2ボタン:最もベーシックでビジネス向け
- 3ボタン:クラシックな印象(近年は少なめ)
そして「ボタンは一番下を留めない」のがマナー。これはエドワード7世が太っていたため、下のボタンを閉じなかったのが起源という説も。スーツ界の“伝説の逸話”です。
生地の違いを知れば、もう迷わない
「なんとなくウール?」ではもったいない。スーツの素材は、印象と耐久性を大きく左右します。
- ウール100%:高級スーツの基本。しなやかで通気性抜群
- ポリエステル混紡:シワに強く、リーズナブル
- フランネル:冬用。起毛感があり柔らかく温かい
- モヘア混:夏向け。ハリがあり通気性もよし
生地を知ると、季節ごとの“スーツの着分け”が楽しくなります。まるで季節ごとの着物のような奥深さ。
実はジャケットの「ベント」にも秘密がある
ジャケットの背中にある切れ込み=ベント。
これ、ただのデザインじゃありません。
- センターベント:アメリカ由来。馬に乗るときに便利だった
- サイドベント:イギリス式。動きやすく、スマートに見える
- ノーベント:イタリア式。よりモードに、シンプルでスタイリッシュ
特にサイドベントはお尻まわりがもたつかず、動きにも強い。スポーツ選手や営業職の方におすすめ!
スーツにハマると、人生が楽しくなる
スーツはただの“仕事着”ではなく、自分の気分を上げ、信頼を獲得する武器でもあります。
そして、うんちくを知ることで、その1着がもっと好きになる。
最後に一言。
「スーツは“買う”ものではなく、“語れる”ものだ。」